カニ食べいこう

【城崎へかえる】湊かなえ

カニをイメージしたオレンジで、細長い長方形の本。

うわぁ、おもしろい!ひと目見て、絶対買うって思った。

カニ食べいこう〜♪ って口ずさんじゃうような。

 

これは温泉と本から出版されている、城崎でしか買えない本の装丁だ。

 

ちょっと取り出しにくい…

 

城崎とカニと母の思い出。

ここは、城崎にかえろう、と思い浮かぶほど特別で、また歩き出せるように癒やしてくれる大切な場所になっていたのだ。

短編で読みやすく、じわっとくるカニの旨味みたいだった。

 

城の崎にて

 

城崎旅行もカニづくしで至福だった。

あぁ~また温泉行きたいな。

銀河鉄道の父

【銀河鉄道の父】門井慶喜

日本を代表する童話作家の宮沢賢治の「父」のお話。直木賞作品で、映画化もされている。

この夏、岩手へ旅行に行くことになり、その前に読んだ小説にも「銀河鉄道の夜」が恋人をつなぐアイテ厶として出てきていたので、俄然、宮沢賢治に興味が出てきたところだった。

 

国語の教科書に何度も出てくるから、宮沢賢治の作品を目にしたことが無い人の方が少ないと思う。

でも、ちょっと踏み込まなければ、賢治にも父がいた、なんていう当たり前のことにさえ気が付かない。

 

賢治を、陰に日向に支えていたのが、父政次郎だった。

賢治が病気になれば献身的に看護し、金が無いと聞けば甘い父親だと思いながら送金してやる。家長として厳しく指導し、賢治の一番の理解者でもあった。

そういう父に賢治もなりたかった。

 

父の話であると同時に、賢治の一生の話でもあるので、「春と修羅」にどんな経緯があったのか、「雨ニモマケズ」がどのように産み出されたのかを知ることができた。

父になりたかった賢治が「おらの、わらす」を生み出していく。賢治の作品まで愛おしくなる話だった。

 

次は「銀河鉄道の夜」を読んでみよう。

貸出記録_2023/05/28

やっぱり本って面白い。

知識を借りる、別の世界に連れて行ってくれる、退屈な日々の刺激になる、、、

森羅万象の本が揃っていて、無料で貸し出してくれるなんて、本当に図書館ってありがたい!

 

今回借りた本たち。あぁワクワクする。読むのが楽しみ!

◎ドクターM 医療ミステリーアンソロジー

◎医療捜査官一柳清香

◎あの有名人が好きって言うから有名人の愛読書50冊読んでみた

◎奇跡の論文図鑑 ありえないネタを、クリエイティブに!

◎「やり抜く子」と「投げ出す子」の習慣

◎脱・三日ぼうず!続かない女のための続ける技術

◎イラスト・ストーリーで身につくロンリのちから

◎毎日、きもの

◎ひとりで着られる着付けの教科書

◎人生がどんどんリッチになる愛されファッションレッスン

 

何かを習得するための順序は、【知る】→【やる】→【わかる】→【できる】なんだよね。

【知る】だけではダメで、でも先に言葉を入れておくのは良いことなんだけど。

Howto本は実際にやってみないと身につかない。これは、体験済み。

やってみるが大事!

不思議なアジサイ

見たまんまの世界

【浅田家!】

写真家の浅田政志氏をモデルに創られたお話。

 

父の影響で写真を学んでいたけれど、何を撮ればいいかわからなくなった政志。

講師から出された【たった一枚の写真で自分を表現すること】という問いに、自分らしいことといえば家族だと思いつき、家族写真を撮り始める。

一生に1度しかシャッターを切れないとしたら?

 

そんな折、東日本大震災が起こり、写真洗浄のボランティアをしながら、自分に何ができるんだろうと考えるように。

 

自分が何をやりたいかは、自分の中にしかない。

考えて考えて、立ち止まって、政志は自分のやるべきことを見つけていく。

 

震災で被災した莉子は、お父さんの写真を探し続けているが、お父さんの写真だけ、なかなか見つからない。

けれど政志が自分たちを撮影する姿を見て、その理由に気付く。

お父さんが写った写真が無いのは、カメラで撮影していたからだ。

 

 

 

あぁ、確かに。

私の写真フォルダにも、子供たちの写真はたくさんあるけれど、自分が写っている写真は無い。(ときどき子供と自撮りするけど)

それが自分が見ている世界なんだなと納得。

 

めぐり合わせって面白い。

自分がやりたいことに迷っているとき、読んでみようかなって本に出会う。

いつもは目に入っていてもスルーしているのに。

まさに、全ては良い方向にしか進んでいかないっていうことなのだろうなぁ。

余命10年

【余命10年】小坂流加

現代の医療では治せない病になってしまったら、余命10年だと知ったら、自分はどう生きるだろうか?

 

私を含め、多くの人は、ただ命が続いていくことを疑っていない。

そして、気付いたとしても、明日には忘れてしまうのだ。

 

この物語は、余命を伝えられたことで人生を楽しむことを封印し、自分よりも周りの空気を優先させてしまう茉莉と、何事も器用にこなせるが故に何かに熱中すること、そして茶道の家元という血筋から逃げている和人の10年の物語だ。

作者は主人公と同じ病を患っている女性で、この刊行を待たずに逝去されているそう。小松菜奈と坂口健太郎主演の映画にもなっている。 

 

何度も涙をこらえながら読んでいた。

 

茉莉は、「死への準備を始めなければ」と、自分の死を和人に背負わせないために、恋人となった和人と別れることを決める。和人の幸せを最優先に祈りながら。 

やっと2人の想いが通じたのに、ハッピーエンドにはならない。

2人が近付けば近付くほどに、死ぬことに怯える。

 

たとえ余命が決まっていても、「その時」は突然訪れるかもしれないし、ゆっくりじわじわと忍び寄ってくるのかもしれない。誰にも分からない。

ひとりの病室で、死に対峙するのは本当にしんどいことだと想像する。「いっそのこと」と思うのも無理ないのだろう。

一時でも和人と恋をすることで、茉莉が自分自身に戻って、安らいで人生を楽しんでくれていたことが、せめてもの救いだ。 

 

想像することしかできないけれど、こういう世界があるのだな、などと平和な私は考える。